パソコンのストレージを増やす方法と容量が足りない時に空ける手段

パソコンを使っていると、ストレージの容量が不足して、動作が遅かったり新しいデータが保存できなくなったりと、問題が発生することがあるでしょう。
ストレージの容量不足解消法は、適切な対策を行えば必ず解決できる問題で、誰でも実践できる方法から専門的な対処法まで、様々な方法が存在します。
この記事では、ストレージ容量不足の原因から具体的な解決方法、さらには今すぐ実践できる容量を効率的に増やす方法について丁寧に解説していきます。
パソコンのストレージ容量が不足する5つの原因
パソコンのストレージ容量不足は、日常的な作業において徐々に進行し、放置すると処理スピードが遅くなるなどのトラブルが起こり得る可能性があるでしょう。
ストレージの容量が不足する原因は、以下の通り5つあります。
- データの保存先がCドライブに集中している
- 一時ファイルが大量に溜まっている
- 不要なシステムファイルが放置されている
- 破損ファイルが溜まっている
- 大容量ファイルが片付いていない
ここでは、パソコンのストレージ容量不足になる、具体的な5つの原因について解説していきます。
データの保存先がCドライブに集中している
パソコンのストレージの空き容量が少なくなった場合、保存したデータが全てパソコン内の1箇所に集中して保存されていることが原因だと考えられます。
購入した直後のパソコンは、ダウンロードしたデータやインストールしたアプリケーションなどが自動的にCドライブに保存されるように設定されています。
そのため、設定を変えずに長く使用しているパソコンであれば、画像や動画などの大容量データがCドライブに蓄積され、知らない間にストレージの空き容量が少なくなっていることも多いです。
一般的に、Cドライブは空き容量が20%よりも少なくなると、パソコンの動きがスムーズでなくなると言われているので、不要になった画像・動画などがないか、定期的な掃除が大切です。
一時ファイルが大量に溜まっている
パソコンのストレージ空き容量が少なくなる原因としては、一時ファイルの大量発生も考えられます。
一時ファイルとは、ブラウジングやアプリケーションの使用中に生成される保存データのことです。
「文章を消した後でやっぱり元に戻す」などの、便利な機能を支えている一時ファイルですが、溜まりすぎるとストレージ容量の圧迫に繋がります。
容量としては微々たるものですが、一時ファイルを定期的に削除することでもストレージ容量を解放できます。
不要なシステムファイルが放置されている
Windowsのバージョンアップ直後にストレージの空き容量が足りなくなる場合は、古いバージョンのシステムファイルが残っていることが原因と考えられます。
Windowsなどのシステムは、アップデート後に問題発生した場合に古いバージョンへ戻せるように、古いシステムファイルを残しています。
また、Windows以外にもアプリケーションによっては古いバージョンが残る設定になっていることもあります。
結果として、システムファイルが新旧入り混じって徐々に増加し、ストレージの空き容量を圧迫する原因となってしまいます。
ただし、よく分からないままファイルを削除するとパソコンが正常に作動しなくなることもあるため、掃除する際は、本記事で後ほどご紹介する「システムファイルのクリーンアップ」を活用してください。
破損ファイルにが溜まっている
パソコンの予期せぬ終了やソフトウェアのエラーなどが原因で、ストレージ上に正常に認識できない破損ファイルが残ってしまうことがあります。
通常の削除方法では対処できない破損ファイルは、システムから「使用中」と認識されているため、知らないうちにストレージの容量を占有し続けることになります。
このような破損ファイルを放置すると、時間の経過とともにストレージの実質的な使用可能容量を圧迫していくことになるでしょう。
なお、ウイルスやマルウェアに感染している場合も破損ファイルが増加してしまいます。その場合は、ウイルススキャンなどが必要になるので、心配な場合は専門店に相談してください。
大容量ファイルが片付いていない
画像や動画、ゲームのインストールファイルなどは容量が大きいため、無尽蔵に貯め続けると、ストレージの空き容量が極端に減少してしまいます。
特に、動画やゲームなどのファイルは1つあたり数GBから数十GBにもなることもあり、整理せずに保存し続けるとストレージが圧迫される一方です。
また、編集途中のデータや完了データを区別せずに保存していると、同じ大容量コンテンツファイルが複数存在することになり、ストレージ容量を無駄に消費してしまいます。
不要になったものは、その都度削除することでストレージの空き容量を増やすことができるので、データの整理整頓を心がけましょう。
足りないストレージ容量を一時的に増やす方法
パソコンのストレージ容量が圧迫される原因が分かったところで、ここからはストレージの空き容量を一時的に増やす方法を解説していきます。
今すぐストレージの空き容量を増やしたい方向けの方法となっているので、ぜひ試してみてください。
不要なアプリケーションを削除する
ストレージの空き容量を大幅に増やしたい場合は、不要なアプリケーションの削除がおすすめです。
パソコンには時間の経過とともに、使用頻度の低いアプリや体験版のソフトウェアなど、不要なプログラムが蓄積してしまいます。
上記のような場合は、アプリの一覧を確認したうえで削除していくのがおすすめです。
ただし、システムの動作に必要なプログラムを誤って削除してしまうとパソコンが正常に動作しなくなります。
アプリを確認して「使用用途が分かっている」かつ「使用していないと言い切れる」場合のみ、該当アプリを削除しましょう。
パソコンのクリーンアップを行う
一斉に不要なファイルを掃除したい場合は、Windowsに標準搭載されたディスククリーンアップ機能を活用するのがおすすめです。
クリーンアップでは不要な一時ファイルも削除してもらえるため、パソコンの動作が重いと感じたら試してみましょう。
なお、クリーンアップを行う際に以下の手順を追加することで、古いバージョンの更新プログラムなども削除できます。完了までに時間がかかるので、余裕がある際に試してください。
ファイル圧縮機能を利用する
Windowsに搭載されているファイル圧縮機能を使用すれば、データのサイズを縮小してPCストレージの空き容量を増やすことができます。
ただし、処理速度への影響を考慮し、アクセス頻度の低いデータに対して実施することが推奨されます。
パソコンのストレージを増やす3つの方法
続いては、データを削除せずにパソコンのストレージを増やす方法を解説していきます。
- 定期的にデータを整理しているから、削除できるものがなかった
- クリーンアップを行ったけど、空き容量をそれほど増やすことができなかった
上記に当てはまる方は、ストレージを増やすという根本的な対策が必要となるので、ぜひ参考にしてみてください。
外付けのHDD・SSDを接続する
USB接続で接続できる外付けのHDD・SSDを活用することで、手軽にパソコンのストレージを増やすことができます。
外付けHDDと外付けSSDのメリットとデメリットは以下の通りです。
↓↓外付けHDDのメリット・デメリット↓↓
- メリット:比較的安価で大容量のストレージが確保できる
- デメリット:情報の転送速度が比較的遅く、衝撃に弱い
↓↓外付けSSDのメリット・デメリット↓↓
- メリット:情報の転送速度が速くと耐衝撃性に優れている
- デメリット:容量あたりの価格が高い
外付けストレージを選ぶ際は、必ず接続するUSBポートの規格を確認し、できるなら転送速度が速いUSB3.0以降の製品を選択するのがおすすめです。
クラウドストレージサービスを活用する
GoogleドライブやOneDriveなどのクラウドストレージサービスは、インターネット経由でデータを保存する方法で、物理的な機器は不要というメリットがあります。
複数の端末からアクセスできるなど利便性も高く、自動バックアップ機能を活用すればデータを安全に保管することが可能です。
一般的には無料で利用できるプランが用意されていますが、それでも容量が少ない場合は有料プランへ移行が必要です。
常に使用料が発生することになるため、外付けストレージの値段を比較したうえで検討してみてください。
内蔵ストレージを増設する
デスクトップパソコンの場合、内蔵の接続用コネクタが空いていれば、内蔵型のHDDやSSDなどを追加することができます。
ノートパソコンの場合は、内蔵されているストレージを大容量のものに交換することで、外観を変えずに容量を増やすことが可能です。
デスクトップ・ノートパソコンのどちらであっても、内蔵ストレージの増設・交換には専門知識が必要です。
自分で作業して壊す心配がある方は、専門店に依頼して、ストレージを増やすようにしましょう。
パソコンのストレージ不足が起こす3つの影響
本記事の最後は、パソコンのストレージが足りない状態が続くことで、どのような問題が発生するかを確認していきます。
「これもストレージ容量が足りないせいだったのか!」という発見も得られるため、ぜひご覧ください。
パソコンの処理速度低下
ストレージの空き容量が少なくなり、Windowsが使用する仮想メモリの確保が困難になると、システムの処理速度が大幅に低下します。
そのため、アプリケーションの起動やファイルの読み込みに時間がかかりすぎ、作業効率がどんどん低下していきます。
なお、ストレージの空き容量が20%を下回ると、パソコンの動作が目に見えて遅くなり、日常的な作業にも支障をきたすので注意が必要です。
システムアップデートの停止
パソコンのストレージの空き容量が不足していると、セキュリティアップデートやシステムの機能更新が実行できなくなってしまいます。
Windowsの更新プログラムをインストールするには、通常8GB〜12GB程度の空き容量が必要になります。
8GB〜12GBを下回ると、システムのアップデートが不可能となり、自動アップデートを設定していても実行されません。
更新しなくても問題なく使用できますが、アプリのバージョンアップができなかったり、ウイルスやマルウェアへの感染リスクが高まるため、定期的な更新は必要です。
新規ファイル保存の制限
パソコンのストレージに空き容量が少ない場合、新しいファイルの保存やダウンロードができなくなります。
デジタルカメラで撮影した写真の取り込みや、オンライン会議の録画データの保存など、日常的な作業が中断されることになると、業務効率が著しく低下する原因になるでしょう。
また、データ保存の必要がない作業中でも、突然「ディスクの空き容量が不足しています」という警告が表示されると、本来の作業に集中できなくなってしまいます。
ストレージの空き容量が極限まで減った状態での、データ整理は時間がかかるので、こまめに掃除するのがおすすめです。
パソコンのストレージを増やす方法と容量が足りない時に空ける手段|まとめ
パソコンのストレージ容量不足は、データやアプリの保存場所が偏っていたり、一時ファイルや不要なデータが溜まっていたりすることが原因です。
このような状態を放置すると処理速度の低下やシステムアップデートの停止、新規ファイル保存の制限など、パソコンの作業効率低下につながる恐れがあります。
本記事でご紹介した、パソコンのストレージの空き容量を増やす方法を参考に、パソコンの状態を見直してみてください。
なお、PCワークスでは、HDD・SSDの増設など様々なサービスから、お客様の使用方法に合わせた最適な解決方法をご提案いたします。
「自分では壊してしまいそうで心配」「作業中にパソコンが動かなくなった!」という方は、ぜひPCワークスにご相談ください。